先月3月号掲載の際にもお伝えしておりましたが、編集長の渡部正隆様のご好意によりまして今年も4月号から来年3月号まで、コラム「門司港便り」を担当させていただくことになりました。という訳で、今月からまた、寄稿した記事内容を「レトロ横丁」に掲載させていただきますので、ご一読いただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
◉タイトル:「明治時代の『遺産』に出合えた!」
栄町カモメホールのある鎮西橋交差点から老松公園に至る道
路は「堀川通り」と呼ばれています。かつて第一船溜まりと第
二船溜まりを結ぶ重要な役割を果たしていた運河「堀川」の一
部を塞いで出来た道路だからです。
この通りで先月末まで、ライフラインを守る共同溝の工事が
行われていました。この工事のおかげで、道路下の水路(暗渠)
から、明治時代に築かれたと思われる石垣が姿を現しました=
写真。かつてここが運河であり、門司港が港町として発展して
いたことを示す史跡です。
「歴史的価値のある運河の名残を一目見たい」と見学会を開
いたグループもあったとか。残念ながら今回の工事でのり面は
コンクリート補強され、石垣は二度と見ることが出来なくなり
ました。この平成の時代に門司港の貴重な歴史の一部を垣間見
ることが出来たのは、とても幸運なことでした。そして、また
いつの日か、まだ何処かに眠っているかもしれない「門司港遺
産」に出合える日を楽しみにしています。
(山口酒店・山口仁)
関連写真です。
工事現場はこの辺りでした。